出産を控え、仕事と育児の両立について悩む方は多いですよね。なかには、「産休に入るタイミングでそのまま退職しよう」と考える方もいるかもしれません。しかし、産休と同時に退職する場合、事前に知っておくべきポイントがいくつかあります。
この記事では、産休と同時に退職する際に押さえておくべき3つの重要ポイントを分かりやすく解説します。後悔のない選択ができるよう、ぜひ最後までお読みください。
1. 産休と同時に退職は可能?法律的な注意点
結論から言うと、産休と同時に退職することは可能です。ただし、産休(産前産後休業)は、原則として職場復帰を前提とした制度であるため、退職を決めている場合は注意が必要です。
産休とは?
産休(産前産後休業)とは、労働基準法に基づき、出産前後に取得できる法定休業のことです。具体的には、
- 産前休業:出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から取得可能
- 産後休業:出産翌日から8週間は必ず取得(医師が認めれば6週間で職場復帰可能)
産休は労働者の権利であり、会社側はこれを拒否できません。また、産休中に退職すること自体も法律上は問題ありません。
産休中の退職で気を付けるべきこと
ただし、会社の就業規則や契約内容によっては、退職のタイミングや手続きに影響する場合があります。例えば、
- 退職の申し出は「○ヶ月前までに行う」と規定されていることがある
- 退職に伴い、ボーナスや退職金の扱いが変わる可能性がある
- 退職後の健康保険の継続方法を確認しておく必要がある
また、会社に迷惑をかけないためにも、退職の意思はできるだけ早めに伝えるのが望ましいでしょう。
2. 産休中に退職すると受け取れる給付金と受け取れない給付金
産休中に退職した場合、受け取れる給付金と受け取れない給付金があります。以下、それぞれ詳しく解説します。
産休中に退職しても受け取れる給付金
① 出産手当金
出産手当金は、健康保険に加入している被保険者が産休中の生活費を補助するための給付金です。退職後も条件を満たせば支給されます。
支給条件
- 退職日までに1年以上継続して健康保険に加入していること
- 退職日が出産手当金の支給期間(産前42日〜産後56日)の間であること
- 退職日当日に出勤していないこと
支給額は、**「1日あたりの標準報酬日額 × 2/3 × 98日分(基本)」**となります。標準報酬日額は、健康保険の計算基準となる金額で、毎月の給与額によって決まります。
産休中に退職すると受け取れない給付金
① 育児休業給付金
育児休業給付金は、育児休業中の生活費を補助するための給付金ですが、育休を取得せず退職する場合は支給対象外となります。
支給対象となる条件
- 1歳未満の子を養育するために育休を取得すること
- 育休開始前の2年間に11日以上働いた月が12ヶ月以上あること
- 育休中も雇用関係が継続していること
産休中に退職する場合は、そもそも育休を取得しないため、この給付金は受け取れません。
② 失業保険(雇用保険の基本手当)
失業保険は、「働く意思と能力がある人」が退職後に求職活動を行うことを条件に支給される給付金です。
しかし、出産直後はすぐに働ける状態ではないため、通常は**「育児のための離職」とみなされ、すぐに受給できません**。
ただし、「特定理由離職者」の特例を利用すれば、最長3年間(受給期間を含めると4年間)まで受給開始を延長することが可能です。
延長手続きの流れ
- 退職後30日経過後にハローワークで申請
- 申請が認められると、失業保険の受給開始を最長3年間延長できる
- 仕事を探し始めるタイミングで再度ハローワークに申請し、失業保険を受給
この制度を利用すれば、子どもが1歳や2歳になってから失業保険を受け取ることが可能です。
3. 産休と同時に退職する際の心構え
産休中に退職することについては、さまざまな意見があります。
- 「制度を悪用しているのでは?」
- 「会社や同僚に迷惑がかかるのでは?」
こういった意見もあるのは事実です。
しかし、産休や育休の制度は、働く女性が安心して出産・育児をするために設けられたものです。家庭の事情や育児環境を考え、退職を選択するのも一つの正しい決断です。
会社や同僚への配慮を忘れずに
ただし、産休を取得したあとにすぐ退職すると、会社側に負担をかける可能性が高いです。そのため、以下の点を意識して対応しましょう。
- 退職の意思はできるだけ早く伝える(引継ぎの時間を確保)
- 職場への感謝の気持ちを伝える(円満退職につなげる)
- 退職後の手続きについてしっかり確認する
まとめ
産休と同時に退職する場合に押さえておくべき3つのポイントを解説しました。
- 産休中の退職は可能だが、就業規則や契約内容を確認することが重要
- 出産手当金は条件を満たせば受給可能だが、育児休業給付金は受け取れない
- 会社や同僚に配慮し、誠意を持って対応することが大切
産休と退職をどうするかは、家庭の状況や将来のキャリアに大きく関わる重要な選択です。後悔のないよう、しっかり準備をして決断しましょう!
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