どのような形で退職するにしても会社も労働者も、労働基準法に沿って処理を行う義務が有りしたがわなければ成りません。
普通の会社を普通に退職する場合にはそれほど問題視しない労働基準法ですが、いわゆるブラック企業などでは労働基準法を味方につけて交渉する必要があります。
退職は原則として自由と言われますが本当なのでしょうか。
今日は、労働基準法と退職の自由についてです。
◆労働基準法における退職する時の決まりとは
まずは、労働基準法退職時のルールについてです。
労働者の意思による退職は原則自由です。
しかし、「民法」によって、退職時のルールが定められています。
期間の定めのない雇用契約
期間の定めのない雇用契約者とは、文字通りいつまでと言う期限の無い雇用契約者のことで一般的な「正社員」はこれに当たります。又、派遣社員、アルバイト・パートでも期限が無い場合にはこれに当たります。
期間の定めのある雇用契約
期間の定めのある雇用契約者とは、派遣社員、アルバイト・パート等の人で、働く期間を○年や○ヶ月と限定して雇用契約を結んだ人です。
契約状況による違い
期間の定めのない雇用契約者と期間の定めのある雇用契約者とでは退職のルールが異なります。
期間の定めのない雇用契約者のルール
期間の定めのない雇用契約者(正社員及び期限の無い派遣社員、アルバイト・パート)は2週間前に退職の意思を伝える事で法的には退職が可能です。
期間の定めのある雇用契約者のルール
期間の定めのある雇用契約者はその期限まで退職することは原則、出来ません。ただし、やもおえない事情がある場合には退職は可能です。
しかし、一方的に退職出来るわけでは無く会社の同意が必要です。
注意しなければ成らないのは、たとえ会社の同意を得られたとしても場合によっては損害賠償を支払う事もあります。
無条件で辞めれる場合も
期間の定めのある雇用契約者は原則、その期限まで辞める事はできません。会社の同意を得れば可能ですがその場合、
損害賠償を請求される可能性があると前に書きましたが、実は、一方的に破棄出来る場合もあります。
それは、労働条件が事実と相違する場合です。
たとえば、残業無しと言っていたのに毎日のように残業があるとか休日出勤は無いと言っていたのに毎週出されるとかです。
このような場合は労働基準法15条2項により労働者は、即時に労働契約を解除することができます。
有給休暇を消化する
忘れがちなのが有給休暇です。中には申し訳ないという負い目から有給休暇を取らない人もいるかもですが、有給休暇の申請を会社は原則断ることができませんので堂々と申請をしすべての日数を消化して退職しましょう。
◆在職強要とは
在職強要とは簡単に言ってしまえばなんだかんだといちゃもんをつけて退職を認めない行為を指します。
在職強要には以下のようなものが有ります。
・退職届を受理してくれない
・あとがまが見つかるまで待ってほしい
・辞めたら損害賠償や違約金を請求すると脅された
・会社が損害を被るので退職月の給料や退職金は支払わないと言われた
・有休消化を認めない
・会社に借金がある場合返済まで辞めさせないと言われた
・会社のものを壊したりミスで損害を与えたので賠償代わりで働けと言われた
◆在職強要を受けたら
在職強要は法律で認められていません。たとえ、あなたに過失があっても労働基準法で定められているため会社のこのような言い分は原則、通らない事をしっかりと覚えておいてください。
もし上司にこのような事を言われたら人事課に相談し最悪、労働基準局へ相談する旨を伝えてください。
普通はそれで、円満退職できるはずです。
◆最後に
基本自由ですが、なかなか辞めさせてくれないブラック企業も多々あると聞きます。
そのような企業に対してはしっかりと労働基準法を把握し対処してください。
最悪、弁護士さんに相談するのも良いですし今は退職代行などもあります。
頑張ってくださいね!
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