はじめに|育休中に退職を考えているあなたへ
育児と仕事の両立は決して簡単ではありません。
「育休を取ったけれど、職場復帰が難しい…」
「家庭の事情でそのまま退職したいけれど、どうすればいい?」
「育休中に退職した場合、手当や保険はどうなるの?」
こうした悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、育休中に退職する際の流れや注意点、知っておくべき法律や手当の情報を詳しく解説します。
育休中に退職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
1. 育休中に退職はできるのか?法律上のルール
結論:育休中に退職することは可能!
結論から言うと、育休中に退職することは法律上問題ありません。
労働基準法では、退職の申し出は2週間前までにすればOKと定められています。
つまり、会社の就業規則で「退職の申し出は1ヶ月前まで」となっていても、法律が優先されるため、2週間前の申告で退職は可能です。
しかし、法律的に問題がなくても、円満に退職するためには適切なタイミングやマナーを守ることが大切です。
後ほど、スムーズに退職するためのポイントも紹介します。
育休は「復帰」を前提とした制度
育児休業は、本来「職場復帰を前提とした休業制度」です。
そのため、育休を取得したまま退職することは、会社にとって想定外のケースといえます。
退職する場合は、会社や職場の上司に配慮しながら進めることが重要です。
2. 育休中に退職するまでのスムーズな流れ
育休中に退職を決めたら、できるだけスムーズに進めたいですよね。
以下の流れを参考にしてください。
① 退職前に決めておくべきこと
まず、ご家族(夫・両親など)と以下の点を相談しておきましょう。
✅ 収入面の確認
- 退職後、収入はどうするか?
- 貯金や配偶者の収入で生活できるのか?
- 転職する場合、次の仕事はいつから始めるか?
✅ 転職か専業主婦(主夫)か?
- すぐに転職する?
- しばらく専業主婦(主夫)になる?
- 育児が落ち着いたら仕事を探す?
収入面と今後の働き方をしっかり検討することが大切です。
② 退職の伝え方とマナー
退職を決めたら、まずは直属の上司に相談しましょう。
いきなり退職届を提出するのは避け、円満退職を目指しましょう。
✅ 誰に・どのように伝える?
- まずは直属の上司に電話やメールでアポイントを取る
- 会社へ出向き、直接退職の意思を伝えるのがベスト
- 退職願・退職届の提出方法を確認する
直接会うのが難しい場合は、電話での報告も可能ですが、できる限り丁寧に伝えましょう。
✅ 退職理由の伝え方
退職理由は、できるだけ正直に伝えるのがベストですが、会社や上司に対する不満はNGです。
例えば、以下のような理由が適切です。
✅ 保育園が決まらず、仕事との両立が難しい
✅ 子どもの体調が不安定で、今は育児に専念したい
✅ 夫(または両親)が退職を希望している
「家族の意向で…」と伝えると、角が立ちにくくスムーズに進みます。
③ 退職時期の決め方
理想は、就業規則に従い1ヶ月~3ヶ月前に伝えること。
法律上は2週間前でも可能ですが、会社の負担を減らすためにも早めに相談するのがベストです。
また、引き継ぎが必要な場合は、退職日を調整しましょう。
3. 退職時に必要な手続きと返却物
① 会社へ返却するもの
- 健康保険証(扶養に入る場合、返却後に手続きが必要)
- 社員証・社章・名刺
- PC・スマホ・タブレット(会社貸与のもの)
健康保険証は、できるだけギリギリまで手元に残しておくと安心です。
② 会社から受け取るもの
- 離職票(雇用保険の手続きに必要)
- 源泉徴収票(転職時や確定申告で必要)
- 年金手帳(個人で管理している場合もある)
- 健康保険資格喪失証明書(国民健康保険の手続きに必要)
受け取り漏れがないようにチェックしましょう。
4. 育休中に退職すると手当はどうなる?
育休中に退職すると、受け取れる手当に影響が出ることがあります。
① 育児休業給付金
育児休業給付金は、育休中の生活を支援する手当ですが、退職するとその時点で支給が終了します。
✅ 育児休業給付金を受け取る条件
- 雇用保険に加入している
- 育休前の2年間で12ヶ月以上働いている
- 育休中の給与が賃金の80%未満である
⚠️ 退職すると、以後の給付金は受け取れません!
すでに受け取った分を返還する必要はありませんが、退職時期によっては満額受給できない可能性があります。
② 出産手当金
- 産休中(出産前42日+出産後56日)に支給される手当
- 退職後でも一定の条件を満たせば受給可能
退職前に「1年以上継続勤務」していれば、産休中の出産手当金は受け取れます。
③ 出産一時金
- 出産費用の補助として支給される手当(42万円)
- 健康保険の被保険者または扶養者なら受給可能
退職後でも、夫の健康保険の扶養に入れば支給されます。
まとめ|育休中に退職するなら慎重に計画を!
✅ 育休中に退職することは可能だが、マナーを守ることが大切!
✅ 退職理由は「家族の事情」など円満に伝えられる内容にする。
✅ 手当(育児休業給付金など)は、退職時期によって受給可否が変わる。
✅ 退職後の生活・転職プランを事前にしっかり検討する。
しっかり準備をして、円満退職を目指しましょう! 😊
コメント